White snow #白い小人と黒い小人の手記より
「姫様〜姫様〜」
誰かが姫、白雪姫を呼んでいる。
彼女の名はフローラと言い、姫の侍従を務める若い女性である。
ゆったりとしたブロンズの髪を後ろで一つに束ねており、見るものを和ませるようなやさしい顔立ちをしている。
そのフローラが必死の様相で白雪姫を探していた。
「もう、またどこかに行かれて…」
そう呟くと、たまたま通りかかった兵士の一人に声をかける。
「あ、レイ。姫様見なかった?」
レイと呼ばれたフローラと同じ髪の色をした兵士。
まだ少年と呼ばれてもおかしくない位、幼さが残る顔立ちをしていた。
「姉さん、僕はレイノルドと言う名前があるんだ!そんな女の子みたいな名前で呼ばないでよ!」
どうやらこの少年兵士レイノルドは、フローラの弟のようである。
「そっちこそ、城内ではフローラさんでしょ! と、そんな事はいいから、姫様知らない? お稽古の時間なのにどこにも見当たらないのよ」
白雪姫はお稽古をさぼってどこかに逃げたらしい。
この白雪姫は名前から連想する儚いイメージと違い、相当お転婆の様だ。
「さぁ?また城内のどこかに隠れてるんじゃない?」
知らない様子のレイ。
フローラも相当慌てているのか、先ほど来た道を引き返す。
「ありがとう、レイ。他を探してみるわね〜」
レイを残してフローラは行ってしまった。
…
その場に残ったレイはフローラが行ってしまった事を確認すると小声で呟く。
「姉さん行きましたよ」
すると近くの扉から出てきたのは紛れもなくこの城の主の一人。
銀色に輝く白い髪をもつ美しい少女。
白雪姫その人である。
誰かが姫、白雪姫を呼んでいる。
彼女の名はフローラと言い、姫の侍従を務める若い女性である。
ゆったりとしたブロンズの髪を後ろで一つに束ねており、見るものを和ませるようなやさしい顔立ちをしている。
そのフローラが必死の様相で白雪姫を探していた。
「もう、またどこかに行かれて…」
そう呟くと、たまたま通りかかった兵士の一人に声をかける。
「あ、レイ。姫様見なかった?」
レイと呼ばれたフローラと同じ髪の色をした兵士。
まだ少年と呼ばれてもおかしくない位、幼さが残る顔立ちをしていた。
「姉さん、僕はレイノルドと言う名前があるんだ!そんな女の子みたいな名前で呼ばないでよ!」
どうやらこの少年兵士レイノルドは、フローラの弟のようである。
「そっちこそ、城内ではフローラさんでしょ! と、そんな事はいいから、姫様知らない? お稽古の時間なのにどこにも見当たらないのよ」
白雪姫はお稽古をさぼってどこかに逃げたらしい。
この白雪姫は名前から連想する儚いイメージと違い、相当お転婆の様だ。
「さぁ?また城内のどこかに隠れてるんじゃない?」
知らない様子のレイ。
フローラも相当慌てているのか、先ほど来た道を引き返す。
「ありがとう、レイ。他を探してみるわね〜」
レイを残してフローラは行ってしまった。
…
その場に残ったレイはフローラが行ってしまった事を確認すると小声で呟く。
「姉さん行きましたよ」
すると近くの扉から出てきたのは紛れもなくこの城の主の一人。
銀色に輝く白い髪をもつ美しい少女。
白雪姫その人である。