好きなら好きと声で言って。
プロローグ
―中2の春、あなたに出会った。
あなたに出会い、色んなことを教えてくれた。
恋すること、泣くこと、怒ること。
おしゃれすること、笑うこと。
すべてあなたに恋したから、あなたに教わったこと。
どんなあなたでも、あなたはあなた。
あなたの髪。
あなたの唇。
あなたの肌。
あなたの瞳。
あなたの笑顔。
あなたの涙。
そして、あなたのキス。
あなた、あなた。
どれか一つ欠けてしまったらそれはアタシの知っている、アタシの好きなあなたではないの……。
ねえ、あなたの視界にいるアタシはどんなアタシですか?
ずっと特別であなたの好きなアタシ、だったらいいな。