嫌いだ、大好きだ。
そとの庭から聞こえる生徒の声

誰もいない廊下がまっすぐ伸びていた






その向こうから誰かが歩いてきている

だんだん近づくにつれて

それが転校生だという事がわかった






目が合ったと思ったら

声をかけてくれた



「この前の・・・」

『あ・・・あぁ・・・うん』



おどおどしすぎ!!

もっと普通にしなきゃーー!!



『この前はごめんね、いきなりぶつかって』

「いいよ、別に」



やばい!!

目がおよいでるーーー



「俺、聡史よろしく」

『私、千春!!!!!』




いきなり声がでかい

これじゃ気があることばればれや・・・;



「よろしく」

『・・・聡史くんお・お昼は?』

「あーどこで食べようか迷ってる」

『じゃぁ、一緒に屋上で食べない?』

「いいの?」

『うん!!まぁ・・・ちょっと1人余計なのがいるけどね;』




その時、聡史君の顔がかすかに曇ったのを私は見逃さなかった

その時にさっきとは違う全く空気が流れた




「・・・亮くんでしょ?本当に余計だね」

『え・・・よく、名前知ってるね・・・』



聡史君の変わりように、

今度は違う意味でおどおどする私



「はじめて千春ちゃんと会った日、一緒に帰ってたから」

『あ・・・あれか;』



少し苦笑いの入った笑いで、

自分のおどおどした気持ちをまぎらわす



『で・・・お昼一緒に食べる?』

「いいよ、2人の邪魔しちゃ悪いし」

『いいの?』

「うん、じゃぁまた後で」


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