遙か彼方
今日もそんな変わらない日だった。
朝から授業を受けて、お昼休みに友達と騒ぎながらお弁当を食べて。
午後の授業は半分夢の中。
そう。
夢の中がいけなかったのかもしれない───…。
5時間目、お弁当を食べた後の満腹感と午後のポカポカとした陽気で私はウトウトしていた。
頬杖をついてノートをとろうとするものの、そこには理解不能な字ばかりが増えていく。
これじゃノートをとっている意味がない。
…だったらノートをとるのを止めようか。
このまま身体に逆らわずに寝てしまえたらどんなに気持ちがいいだろう。
重たいまぶたはもう上がらない。
限界を感じて私は意識を手放そうとした。
…いや、すでに夢の中だったのかもしれない───。
「…─────美桜」