遙か彼方
カウンターを通り過ぎ、本棚に直行する。
そこで今日読む本を選ぶ。
読む本の種類は決まっていない。
字が沢山あれば何でもいい。
内容が面白いとか、感動するとかそんなことはどうでもいい。
本の内容に集中出来て、他のことなんて考えなる暇がなければそれでいい。
だから小説である必要はない。
集中出来るなら詩集だっていいし、専門書だってそれこそ図鑑だって何だっていいんだ。
でも、悲しい話だけは避けた。
図書館に来てまで悲しい気持ちになりたくない。
そんなの寮の中だけで充分だ。
今日は取り敢えずミステリー小説にしてみた。
今日読む本を手に持って、図書館の一番奥に向かう。