あのころ、グラフィティ
辺りはもう暗闇。


昔、ゆさじと持ってきたベンチに腰掛けて、麦茶を一口。




もうそろそろだ。


一つ目があがる。
ピンク色した花火。



こうやってるとあのときを思い出すなぁ。


まだマコちんがこっちに住んでたころ。

花火を見るのが大好きだったあたしに、マコちんとゆさじが見つけてくれた場所。


そのときに聞いた、ゆさじとマコちんの言葉をあたしは忘れない。



今日と一緒で暗闇の中、ゆさじに手を引っ張られて、この場所にきた。
そこには、マコちんがいて、後ろには花火があがっていた。


「タマのためにここ探したんだぞ。」

と、ゆさじ。


「花火よく見えるでしょ。」

と、マコちん。


普段みんなが必死の思いで場所をとる花火会場よりも、ずっとずーと、、綺麗に見える場所で、あたしは小さいながらに感動してしまった。



「ここは俺たちだけの秘密基地だからな。」

「オレ、絶対忘れない。ゆさじもたまちゃんも忘れんなよ。」



マコちんの言葉に2人して、うなづいた。


忘れないって、誓ったのに。


なのに、


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