あのころ、グラフィティ

「何を言うのかと思えば、」

「だってみんな恋、恋言ってるんだもん。」

「そんなの、自分のペースでいいの。恋をしたい。って言ってできるもんじゃないんだし、心はね、そう簡単にはいかないんだよ。」

「でも、周りがそうだと焦ってくるよ。」

「だからって誰でもいいわけじゃないでしょう。焦るな貫。あんたはモテるんだ。心配ない。」


たまちゃんには、こうゆうことをたまに相談する。
いつもクールな陣内貫は、ここにはいないのだ。
...こんなの福にはバレたくない。


「...ところで、マコちゃんは?」


たまちゃんは眉間にしわを寄せ、


「体調悪いんだって～、今日休むんだって～。」

「悲しそうだね、」

「そりゃぁね。マコちんがいない教室なんて、蜜のないはちみつみたいなもんよ。」

「......多分、よくないってのはわかる。」

「でしょ。...はぁ、マコちんカムバック!!」

「看病しに行ったら?おかゆとか作ってあげれば好感度アップかもよ。」

「なるほど!それいい!!」

たまちゃんと話すと、こっちも元気になる。
大事な仲間だ。