続・年上の男
「あ・・・私が小学4年のとき須藤さんが「俺の事はライ君って呼んでね」って言われて・・・自然とライ君になっちゃって・・・」
「ふぅ〜ん」
「警察官か〜。・・・イメージと違う〜」
「まあな。あいつ学生時代はちゃらんぽらんだったし。ま、夏穂の事は大切にしてたみたいだったけど」
「うんうん。凄く仲良くて・・・いいなぁって思ったことあったな」
「雷太に惚れてた?」
「・・・それは無いです」
「違うの?」
「お姉ちゃんとは好みのタイプが違うから・・・」
チラッと矢崎さんを見る。
「そなの?」
「うん、お姉ちゃんが私と同じなら、間違いなく矢崎さんと付き合ってると思う・・」
「・・なるほど」
「矢崎さんは?お姉ちゃんのこと・・・その・・・」
「夏穂は雷太の彼女になってから知り合ったからな。興味なし」
「そっか」
ちょっと安心。
だって、万が一お姉ちゃんがライバルになったら敵わない。
遥がライバルになっても敵わない。
・・・周りに魅力的な女の人がいっぱいだ。
・・・とりあえず2人だけど。
車は1時間ほど走って、着いた先は・・・
「ここって?」
「降りて来て」
「はい」
なんだか、険しい感じの山道?
道はちゃんとあるから、歩くには苦にならないけど。
「こっち」
さり気無く出してくれる右手に・・・ドキドキする。
そっと手をとると、大きくて温かい。