続・年上の男



「うわ~・・・綺麗!!」

「あ~、ちょっとまだ早いな。11月に入るとすげぇ綺麗な紅葉がみられるんだ」

「でも、でも!凄く綺麗!!」

初めてかも。

こんな綺麗な紅葉。

渓谷って言うのかな。

こんなところ誰も連れて行ってくれないし・・・。

「ここ、ちょっといいだろ?」

「はい!」

「哲・・・あ、柊子ちゃんの家に一緒に行った人覚えてる?」

「あ、はい。はしご持ったり、鞄持ったりしてた・・・」

「そそ。そいつと仕事帰りに暇だし、ちょっと寄り道してさ。そしたらここ見つけてドライブしながら見に来るものいいかなって思って」

「それで、誘ってくれたんですか?」

「うん。迷惑じゃなかったかな?」

「全然です!!・・・もう感激です~」

迷惑なんてそんなわけない。

ドライブの相手に選んでもらえて、本当に嬉しい。

凄く嬉しい。


なんだか胸がいっぱいになる。


「え?あ・・・泣かなくても・・・」

「え?・・・・あ・・・?」

気がついたら涙が自然に溢れていて・・・。

「ごめ・・・ちょっと感動で・・」

「ははっ・・・そんなに感動してもらえるなんて連れてきたかいがあるよ」

頭をくしゃってしてくれて。

嬉しすぎです。

やっぱり・・・大好きです。







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