続・年上の男


私のことを、どう思ってるのか、聞けなかったな。

2年の2学期にもなると進路の事を少しずつ考えていかなくちゃダメで。

私は何がしたいとか、そんなこと全く考えてない。

だって、楽しければいいやって思ってきたから。

「ねー、遥」

「ん~?」

「将来何になるとか、考えてる?」

「・・・う~ん。一応は・・・」

「え!?そうなの?」

「うん・・・デザインの勉強したいなって思ってさ~」

「デザインか・・・遥らしい」

「そ?」

「うん」

「柊子は・・・考えてないでしょ?」

何でわかるかな。

「何でわかるのよ」

「付き合いが長いし、単純だから」

「あっそ」

単純て・・・そんなにわかりやすいのかな。

「柊子はわかりやすいから。今も空元気なのも知ってる」

「うっ・・・」

そう、あれから家で、思い出すたびに泣いてた。

家の人の前では、元気に振舞ってるけど。




矢崎さんに振られてから・・全然元気でない。





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