続・年上の男


「やっぱり、諦めなくちゃダメなのかな・・・。」

呟くように言った私に

「また会ってもらったら?」

しれっと言い放つ。

「は?何て言って誘うのよ・・・」

「なんでもいいじゃん。会いたいんですけど・・・とか」

「そんなにストレートに言えるわけ無いじゃん」

「もう、気持ちばれてるんだからいいんじゃないの?」

「え~・・・でもさぁ、しつこい女だな。とか思われてたら嫌じゃん?」

「嫌な女だと思ったら会わないわよ」

「そうなの?」

「そうよ。飲みに行くだの、仕事だの理由つけて会ってくれないの!」

「・・・詳しいね」

「まあね。今狙ってる人が社会人だから」

「え!?大学生はどうしたのよ!?」

ついこの前まで、大学生の彼がね~って話してたじゃん・・・。

「ああ~、お金持ってないんだもん。別れちゃった」

お金・・。

遥だから納得できる理由だな。

「遥~。いつか刺されるよ・・・」

「そうなったら、それまでよ。でも、綺麗に別れてるから大丈夫」

「はい?」

「その辺は抜け目がないのよ・・・後々面倒なのも嫌だしね」

この辺は本当に冷めてると思う。

同じ高校生なのに。

「・・・すごっ。・・・なんで私と友達なんだろ・・・」

「柊子は私の癒しなのよ。安心するの。あ、私高校生なんだって思える」

「それは、遠まわしに子供だって言ってる?」

「言ってない・・・いや?言ってる?ん?言ってない・・・のかな?」

「・・・どっちよ・・・」

「今は私のことより、柊子のことでしょ」

あ、話そらしたね・・・。

「・・・・うん」

「メールしてみたら?今週会えますか?って」

「え?・・・う~ん」

「で、ダメだったら、諦めな」

「う・・・・」

「女は度胸!だよ。柊子」

肩をパシッと叩かれたと同時に先生が入ってきた。

「おー、席に着け~」

「じゃ、またね」

「うん」

笑顔で席に戻る遥。

メールかぁ・・・。






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