続・年上の男
「あんまり見つめんな」
矢崎さんの言葉に我に返る。
・・・そんなに見つめてた?
「顔に穴開くだろ・・・」
「え?・・・そんなに?」
「おお・・・ビーム光線がでてた」
「ビーム光線・・・」
あははって悪戯っぽく笑う。
私の気持ちを知ってるから・・・ちょっと楽にしてくれようと思ったのが良くわかって。
そんなところも好き~って叫びたくなる。
やっぱり好きだなぁ。
「今日は行きたいところとかある?」
「いえ、特には・・・」
「じゃ、ちょっと走るけどいい?」
「はい」
必ず、私に意見を求めてくれる。
そんなところもいいよなぁ・・・。
「だから・・・目から光線でてるから・・・」
やば。
だって~。
ずっと見ていたいんだもん。
「ごめん・・な・・・・あ!!」
「え?何か忘れた?」
「いえ、そうじゃなくて・・・」
「何?びっくりしたんだけど」
私なんか誘って大丈夫だったんだろうか・・・。
「・・・矢崎さん彼女いるんじゃ・・・」
私の質問に
「はっ?彼女?」
運転しながら一瞬だけ私を見る。
・・・余所見すると危ないですよ・・・。
「うん」
「俺、いるって言ったっけ?」
ん?言ってたっけ?
あれ?