ささやく言葉はI LOVE YOU
「オレはバスケを
辞めたんじゃない。
お前達とプレイするのが
嫌になったんだ」
キャプテンを真っ直ぐに
捉える目は
悲しみの色をしていた。
「ジョンが死んで可哀想だと
おもったよ。
でも、それがアイツの運命だった。
お前が生き残ったのは
試合に出てもっと勝って事じゃないのか?」
キャプテンの言ってる事って
私、少し分かるような気がする・・・。
「勝つ事ばっかりかよ・・・。
そんなチームと一緒にプレイして
どうなる・・・・?
由香あっちにいこう」
私の肩を抱いて
みんながいる方に歩き出す。
その背中に向かって
キャプテンが言い放つ。
「ジョンが悲しんでるぜ。
ジャスティン、
オレを言い訳に使うな。
オレを恨め。
オレの分もバスケやれって。
勝つ事にこだわる事が
そんなにいけないことかよ!
結局お前はいろんなプレッシャーから
逃げてるだけだろ?」
ジャスティンがゆっくり
振り向いた。
今度は自分の怒りを
胸にしまう事はなかった。