ささやく言葉はI  LOVE YOU

・・・ちょっといいかな?

練習の合間に私は
米チームキャプテンに声をかけた。


・・・そろそろ来る頃かなって思ってた。

その顔は笑顔で満ち溢れていた。
この人、意外と優しそう。

「ジャスティンの事だろ?」

うなずく私。

「多分アイツわかってると思う。
キャプテインが言ってた事。
自分の殻にこもっちゃって
見えるものが見えてないし
聞かなきゃいけない事も
聞こえないんだと思うの。
・・・・でも
昨日みたいに正面から言われて
気がついた事沢山あると思う。
・・だからもう少し待ってあげて・・。
お願いします」


やさしい笑顔と一緒に
やさしい言葉が口をついて
出てくる。


「おれ達アイツの事
解ってるつもりだよ。
君にお願いされなくても
ジャスティンがバスケをやるまで
待ってるつもりだったから」


私たちいいチームメイトになれそう。


「ユカはジャスティンの事が
本当に大切なんだね」


「あなたにはいる?
大切な人?」


「見つかるといいな!
ユカ、祈っていてくれる?」


笑顔で大きくうなずいた私。


練習に戻るために二人は走った。


戻る場所は笑顔のある明るい所。
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