ささやく言葉はI  LOVE YOU

おつかれー、また明日ね。


「ミコ、バイバーイ。
後でメールするね」

バスケ部の連中と別れ
私達はまた二人きりになった。

朝同様あまり話しはしないけど
アイツの優しい態度は
変わる事はなかった。


バスのガラス窓に写る
アイツの顔。

ずっと見ていても
見飽きない・・・。

ガラス越しにバッチリ
ジャスティンと目があう。


口の端を少し上げて笑うアイツ。


「今見てたでしょ?俺の事」

「見てないよ」

「ホント?」

「ほんとだよ!」

耳元で囁かれる。

「オレも見てないよ・・・」


からかわれて顔が赤くなる。

「フンッ」

大きく口を開けて笑う。
白い歯がのぞく。
赤い舌が見える。

その舌で私の鼻をぺロって舐めたんだね。

自然に顔がゆるくなってきちゃう。

あーー、私ったら最近こんな事ばかり
考えちゃう。


「話し聞いてもらえるかな?」


笑ったと思ったら
今度は真剣な顔で私を見た。

そんな顔されたら聞かなくちゃ
いけなくなるよ、バカ・・・・。












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