ささやく言葉はI LOVE YOU
「由香、ごめん・・・」
ジャスティンの大きな手で
私の涙を拭う。
「強くなりたい、心も体も。
後悔はしたくない。
逃げたくないんだ」
その大きな手は
私の頬を包んだまま。
やっとの思いで首を縦にふる。
「・・・うん・・・」
「このままここに居たら
心地よくて甘えてしまう。
みんなにも
由香にも・・・。
ジョンの事も、
事故の事も、
日本に来た事の
意味さえも忘れて
ずっと同じ自分で居る事が
嫌になる日がきっと来る。
それを由香達のおかげで
早く気ずつ事が出来た。
キャプテンが
’もう一度バスケをやろう’
って言った言葉の意味を
考えたらこの結果になったんだ」
ジャスティンの目にも
涙が光っている。
目の前に好きな人がいる幸せを
横を見ると愛する人がいる幸せを
私は当たり前のように受け取っていた。
・・・ジャスティンがいない・・・・
その事に耐える自信が
私にはあるのかな?