ささやく言葉はI  LOVE YOU


急にエミリーが立ち止まり
体をくるりと宮本に向ける。

エミリーのつやつやした
緑の黒髪が綺麗に弧を描いた。



「ミヤ、YOU’RE SO COOL!!」
     (凄く、かっこいいよ!!)


そう言ったかと思うと
宮本の体めがけて飛びついた。


「なんだよ!おめぇ重たいんだよ!」


そう言いながらもエミリーを
全身で受け止めていた。


私とジャスティンは
くるっと体を家の方に向けて
歩き出す。


後ろでは

「おもてぇんだよ!
降りろよ!!」


「NO WAY!!」
(いやだよ)


なんてやり取りが聞こえてる。


「ちゃんと送ってやってねー」
私が叫ぶ。

手を大きく振ったけど
あの人達には見えてなかった。


今見えてるのは
お互いの瞳だけだったから。







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