ささやく言葉はI  LOVE YOU


帰りのバスは意外と混んでいた。

窓にうつる自分の顔は

・・・可愛くない・・


すねた心が今の顔をブスにさせる。

いいじゃん、
みんなと楽しそうにしてたって!


いいじゃん、
表情豊かなアイツがいたって!


自分の知らないアイツが
いるからって
拗ねなくてもいいじゃん・・・・・・・。


「ミコ・・・手なんてつなげそうにもないよ・・。
 ・・ましてキスなんて・・・・・」



立ち止まり小さくつぶやく。


何気なく横を向くと
視線の先にはアイツがいた。

こんなに沢山の人が、バスから降りたのに
そこには二人しかいないように
思えた。


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