ラブランク
家に帰ってから、レイの

事が頭に浮かんだ。いつ

も変わらない生活。一人

でご飯を食べてお風呂に

入り、ドラマを見てそし

て眠る。ピカピカになっ

た爪を喜んでいたレイが

思い出された。帰り際に

また渡された彼の名刺を

手に取り、メールしよう

か、と一瞬考えた。

あれからレイとは他愛も

ない話しをした。肩を壊

して野球を止めた事、ホ

ストになったのは軽い気

持ちでアキラに誘われて

初めた事。

男の人と二人きりで話し

たのは久しぶりだった。

とても新鮮な気持ちにな

れた。
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