ラブランク
私は声が出せなかった。

すぐに菜摘に視線を向け

た。

「ごめんね!レイがどうしても瑞紀に会って話したい、って言うから。」

菜摘は両手を顔の前で合

わせ目をギュっとつぶり

そう言う。そしてカウン

ターから身を乗り出し、

「話し聞いてあげて、マジみたいだから!瑞紀もいろんな人と付き合ってごらんよ。とにかく、話してみて。」

と耳元でそう言う。

「さあ、どうぞ。」

そしてレイの隣に灰皿と

おしぼりを置いた。
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