王龍
「…今日、隼人って奴と何話してたんすか…」


よく耳を凝らさなければならないほど小さく呟いた


もちろん聴力優れるうちは、聞こえていて………


体がビクッと反応した


…そんなん、言えへんやろ


蓮と同じで、告白されてもうたなんて…


言えるわけないやろ…


「…そですか」


何も言わんうちを見て、何か分かったらしい


「……………あいつにも、告白、されたんすね」


「…っ!?」


なんで分かるんや?


「…見てたらわかるんすよ。あいつ、分かりやすいし」


「…そっか」


なんだか居心地が悪くなったうちは、逃げるように幹部以上しか入れへん部屋に行った


バンッ


「おー凪瑠。…ん?汗だらだらやで?」


「気にせんといて…。………疲れたぁ」


そう言って、ソファーにダイブする


「…何かあった?」


……………あ。


和くんにも、告られてたんやったぁー!


………もしかして、今モテ期?


って、そんな悠長なこと考えとけへんな


…本間、どないしよ





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