王龍
トコトコと教室までの道を歩く


うちが来たのに気付いて皆端によける


…この前のギャル・ギャル男も


そして教室に入り、自分の席に着く


「凪瑠ちゃんおはよっ」


「…はよ」


「うそっ!?凪瑠ちゃんが挨拶返してくれたん、初めてやん!絶対そっちのほうがええで?」


…つか、前から思ってたんやけど…


この子なんでいつもうちにかかわるん?


「…友達…おらへんの?」


「…ん?凪瑠ちゃんがおるやん」


…うち、友達になった覚えないねんけど


まぁ、ええわ


「…他には?」


「おらんよ?」


「…は?」


友達…おらんの?


「やけ、いつもうちにかかわるんや?」


「違うよぉ。凪瑠ちゃん以外とは友達になりたくないだけやもん」


「…はぁ?」


「だって、自分が一番!みたいな感じで思ってる人が殆どだし、影でコソコソいうし…。とにかく、そういうのうざくて、いややねん。でも凪瑠ちゃんは、そんなんじゃなくて、堂々としてるって言うか…。とにかく、そんな感じ」


…よう意味わからんけど…


なんかな…少しだけ…嬉しかったんや


「…ありがとう」


誰にも聞こえない声で、小さく呟いた





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