王龍
キーンコーンカーンコーン


「…あ。チャイム鳴ったで」


「うん。鳴ったね」


「…鳴ったねって…はよ、自分の教室戻りぃや」


「は?凪瑠ちゃん何言うてんの?うち、このクラスやねんけど」


…は?


コイツ、同じクラスだったっけ?


他人に興味ないから、知らんわ


ま、どうでもええねんけど


「…ほな、自分の席に戻り」


「…もぉ凪瑠ちゃん?私の席、凪瑠ちゃんの前ですけど」


「はぁ?」


うちの前?


そんなん気がつかんかったわぁ


存在感薄いんちゃう?


「…そうやったんやぁ」


「せやで」


ガラッ


「ほらぁー席つけー」


ガタガタと担任の声に反応し、自分の席に着いていくクラスメイト


「みんなおはよう。今日は、転校生が三人おる」


…三人?


頭ええ人多いんやなあ


このクラスは、頭ええ人しか入れんのや


やから、みんな頭はいい





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