王龍

場所は変わって屋上


「あんなぁ、なーちゃん…」


話し始めた由愛の顔は、俯いていたものの、耳が赤かったので、多分顔も赤いのだろう


「…うち…水嶋くんのこと…好きになってん///」


「…は？」


きっと今のうちは表現しようのないほどひどい顔になっとるんやろう


…でも、いまはそれどころやない


「…水嶋…って、あの転校生の？…一目惚れ？」


「…うん。…あの、ね…もしよかったらなーちゃんに応援してほしいねん…。…だめ？」


「…ええけど？」


多分、この時からうちは心の中で由愛を友達やと思ってたんやと思う


それにしても…一目惚れとは…


やっぱ、若い子はええなぁ


…あ、うちも同い年やったわ