王龍
「…つきましたよ」


「ん」


誰にもバレないよう、裏口からコソーッとはいり、幹部とその舎弟しか入れない部屋にノックして入る


「…呼んだ?」


「…姫、ここ座れ」


「うん」


和くんから言われたソファーに座る


この部屋にいるのは計5人


うちと和くんと修司さんと慎と蓮


三人の舎弟はうちのこと知らんから、多分他のところにおるんやと思う


「…用件は、なに?」


「少しはわかってるだろ?そろそろ、時期がきた」


「…。そやけど、"約束"が…」


"約束"


多分、一生忘れることのできない"約束"


大好きだったあの人との…"約束"


「…あの"約束"は、悪いが………破ってもらう。どちらにせよ、破るしかない。…そうだろ?」


「…うん」





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