王龍
「…で、何のよう?」


誰もいない廊下で話すうちは、他人から見たら変人だろう


でも、この廊下にはみんながいる


「…いや、暇だから」


「え、それだけ?」


「…はい。ってか、青龍幹部とどういう関係ですか?」


「んー。知り合い以上友達未満ってとこ?」


「…それ、友達以上恋人未満のマネっすか?」


「ほんきー」


そう言って、さっきもらったポッキーを食べる


あ、言うの忘れてたけど、今話してるの王龍メンバーね


「凪瑠さん…俺にもあーんさせてくださぁい」


「…蓮、いきなりどうしたん?頭イカれた?」


「…いや。凪瑠さん、してください」


…最近、この子生意気やんなぁ?


…反抗期け?


いや、普通もう終わって………ないか


「…しゃーないなぁ。つか、さっきあーんされてへんのやけど?」


「…気のせいっす。じゃ、あーん」


そう言って、どこから取り出したのかわからない、クッキーを私の口に運びだす


え、え、え?


あれ、本気やったん?


ありえへんやろ?


めっちゃ恥ずかしいんですけど





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