王龍
「…あ、」


退院…というか、脱走してから初登校


その初登校で、一番最初に会ったのが、運命の悪戯か、高峰さんやった


………ここで、自分の気持ちぶつけな、きっと後悔する


「…おはよう。………ちょっと…ええ?」


「…おはよう。う、うん」


未だギクシャクしたうちら


この関係は、全てうちが望み、うちが作ったものや


……………なら、うちが、壊さんと


そう思い、屋上へと向かった


屋上に行く途中、いろんな学校の生徒と会ったけど、ざまざまな視線を向けられた


尊敬、怒り、恐怖…他にもいろいろだった


…別にうちは構わへん、けど


………高峰さんが怯えてんねん


でも、一回友達をやめたうちには、その視線を高峰さんに向けんようにすることも、高峰を守ることも、できない


視線を我慢してもらい、ようやくついた屋上


「………風、気持ちいなぁ」


「…そんやね。はじめてきた」


「…そーなんや」


「「…………………………………………」」


………静か、やな


うちがつれてきたんやし、早いうちに話し終わらしてやらんと


「「あの」」


「「え?」」


"あの"と、"え?"がハモらんかった?


「な、なーちゃんから…言って」


「うん…」





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