6時57分のあの電車で
共同学校って何?
頭に、子供の笑い声と机を蹴る音が聞こえる。
〈お前、シガクに行ってるくせに、こんなのも解けねーのかよ?〉
〈何この点数!シガクのくせに!〉
〈へー、そうなんだ。やっぱシガクは、ウチらとちゃうんやな。〉
〈シガクの子だから、そんな目なんだ?〉
何度も味わった、シガクシガクと繰り返される悔しさ。
オトナのひとはね、私のことシガクに行ってるお金持ちの子としかみてくれないの。
お友達のね、やっくんもさっちゃんもりさちゃんも、みんな、みーんないなくなっちゃう。
もう話しかけないでって言われたの。
私がシガクに行ってるせい?
心に思うだけにしてた、幼稚園時代。
そのまま過ごした、小学校時代に通ってた塾。
同じ思いのまま。
悔しい思いのまま。
涙をのみながら。