6時57分のあの電車で
「・・・っさいなぁ。」
突然声がした。
私じゃない。
それに・・・こんなに冷たい声をする人は、私の周りにいない。
「え?」
驚きを隠そうともしない、アリサの声が私の耳に届く。
「そんくらい、自分でやりーや。」
声のした方を向く。
すると、季南が真っ赤な顔をして立っていた。
「どーしたん・・・?
季南?」
私は恐る恐る尋ねてみた。
アリサはビックリして、声も出ないようだ。
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