6時57分のあの電車で



震えながら、季南がもらす。



しかし、脅えているわけではなさそうだ。







怒りで・・・震えている。










「・・・下の名前は・・・?」




アリサの方を向いていた季南は、私の方に振り返って向きなおし、私をみつめた。








「藤沢・・・玲<アキラ>。」






「・・・そ。」








そう一言言うと、季南は教室をでて行った。





もう、一度も季南は振り向かなかった。
























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