世の中の
約半日、飯田友也という少年のせいで授業は中止になった。
―せっかくのいい日だったのにな…
と、友也を少し恨んだが、授業が無くなるのはいいことだった。
先生はピリピリしているが。
ドカーン!!!
また爆発が起きる、遠くから「飯田ー!!」と先生の怒鳴り声が聞こえてくる
「はぁ…」
翔は静かにため息をついた。
※
帰っている翔に茂みに隠れていた友也が駆け寄ってきた
「で、逃げきったんだ」
「うん!!最強の逃走者になれたぁ」
にっと嬉しそうに、八重歯を出した
「水を差すようで悪いけど、おまえ多分退学だよ」
翔はありったけの冷たい声で言ったが、友也には効果がない。
「ハハハ。別にいいよー。高校はつまらないからね」
「弁償とかさせられるかもよ?」
「公共物は壊してないから大丈夫」
「グランド壊したじゃん。てか、犯罪だよ?」
「先生は理科の実験が失敗した事故ってことにするらしいよ」
「職員室盗聴したの?」
「うん」
翔は呆れた顔になり
「はあ…」
と深いため息をついた。