世の中の

「で、どんな背格好だった?」

木の上で、翔は友也に通り魔の件で質問をしている

「んー、暗くてあんまりわからなかった」

あははと最後に笑う友也に翔は無言ので、頭を叩いた

「痛ったー!!なにすんの」

「ちょっとぐらい特徴掴めよ」

「一個だけ分かったこと」

「え?」

「あの人、自分が一番偉いと思ってる」

「……」

どや顔する友也とは対照的に、翔は呆れた顔なり

「そんな情報で、捕まえられるわけないじゃん」

「あはは」

相変わらず、能天気に笑う友也を見て、少し不安になってきた翔


「ん?何でそんな顔してるの?」

友也の質問とは黙殺し
「とりあえず、学校はサボろう。うん」

「ただ行きたくないだけでしょ?」

「…まあね」

苦笑いをする翔

「翔は親にバレないよう、気を付けてね」

「大丈夫。両親は旅行中だから」

「いいなー」

「…とりあえず、木から降りない?」

「賛成」

二人は木から降り、話し合った結果、亦部夫妻の別荘付近に行くことにした。

さすがに昼には亦部夫妻の別荘には人がいるので入れなかった

< 35 / 59 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop