世の中の
※
光と聡は停留所にいた聡の手には大きな鞄を持ってることから、どうやら旅行に行くらしい
「二人っきりで旅行だなんてはじめてだから…なんか緊張しちゃう」
頬を赤くして、はにかみながら光は言った。
「そうだね、僕も緊張してるかも」
光はくすくすと笑い、
「聡も?何か意外」
「何で?」
「聡って、緊張しないタイプだと思ってた」
「そんなことないよ」
「あ?怒った?ごめんね」
「大丈夫。怒ってないよ。光なら何をしても怒らないよ」
「ふふふ、ありがとう」
バスが来たので、二人は名残惜しそうに会話を中断した
※
「よし、行くぞ」
仁は、ソファで横になって雑誌を読んでいる新一に言った。
新一は、仁を一瞥してまた雑誌に目を落とす
「無視かよっ!!」
「行ってどーするの?」
「犯人捕まえる!!」
新一は、この人意外と無謀なんだなと思ったあと
「で、犯人の居所わかるの?」
「………」
新一は、ため息をついたあと、ポケットから数枚の紙を出し、仁に渡した
「?」
紙を受けとると、仁は怪訝そうな顔で新一を見た
「そこに、通り魔の情報がある」
そう言うと新一はまた雑誌に読み始める
「さすが元情報屋」
と感心し、その後礼をいい、家を出た