世の中の
「だっ…だからって、見舞いに来てくれたって」
これにも新一が応える
「犯人を捕まえてたという朗報を唯に聞かせたくて、仁も精一杯だったんだよ。昨日なんて夜中の3時ぐらいまで捜してたんだから。許してやったら?」
「………」
唯は黙る。仁は心の中でガッツポーズをした
「……わかったよ」
口を尖らせ、まだ完璧には納得してないようだが、一応怒りは鎮まったらしい
―ナイス、嘘!!!
と、仁は心の中で新一を誉めまくった
「で、犯人の手がかりは?見つかったの?」
いつもの調子に戻った唯は、仁と新一を交互にみた
「まさか、手がかりないとか言うんじゃないよねー?」
仁は手に汗をかいたが、これも新一のおかげで助かった
「うん、ほら」
そう言って、仁に渡したのと同じ内容が書いてある紙を唯に渡した
「ってこれ全部新一のおかげじゃないの?」
「違うよ。仁もしたよ」
簡潔に言ったが、逆にそれがよかったのか、唯はま、いいかと行ったあと、
「打倒通り魔!!私を刺した罪は重いわよ!!」
と立ち入り禁止区域を指差しながら、唯は大声で言った。
「出発進行!!」
そう言って、フェンスを乗り越える、大人三人