teens
「あ、雪乃、今日早いね」
『うん。まぁね、』
「あ~あ、あたしの教室一番のり記録がー。」
『…そんなの更新してたの?』
「うん、あたし“一番”に目が無いの。」
『…ふ~ん。じゃあごめんね?』
「ふふ、別にいいの。丁度飽きてきてたから。」
そう言って春江も私の隣に椅子を置いた。
「ねぇ、進路調査書もってきた?」
『…まだ。』
「うん、だよね、だってさ急に将来決めろなんて、そんなの分かんないよ。」
『ん、まだ高校三年生の17歳でしかないのにね。』
「“もう”17歳なのかなー。あたし達は去年から何も変わってないのに。」
私たちは大人なんだろうか、
それとも子供なのかな。
…何者でもない気がするんだ