teens


「ねぇ、まだ秋野と付き合ってんの?」

『…ん~分かんない。』

「何それ!…またナナとかミナミとか、とにかくいろんな人が秋野と女の子が一緒にいるの見たって。…あいつ最低だよ」

『…そっか~…』

「雪乃にはもっといい人がいるのに!秋野なんてさ、ダメな奴なんだから。」

『でもね、秋野、謝りに来るの。』

「……え?」

『たぶん、誰かに見られて、私に噂が届く前にいつも。』

「……なんて?」

『俺にはお前だけ、なんだって…朝、家の前で待ってる。』

「そんなの勝手すぎるし嘘かもしれないじゃん!」

『…うん、そうなんだけど…だけど雪なんだもん…』

「…ん?」

『いっつも雪なの。秋野が謝りに来る日は、…今日みたいに』

「へー…、でも、許せる?」

『…分かんないの、本当のことが…だって、…だって雪の日の朝は綺麗すぎて、本当のことが分からなくなる…』


私は、傷ついても泣くことしかできないやつだよ。


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