フェンス
綺麗な朝焼け…
朝の日差しを浴びながら誰もいない坂を下る…
いつにもまして静かな朝だ…
人や車がいない静かな道路は好きだ。
世界中に1人だけになったような孤独感はあるがそれもまたいい…
そんな事を考えながら走っていたら時計公園についた。
いつものように自販機でコーヒーを買い、いつもどおりベンチに腰をかけた。
いつもはここでぼーっとして時間がたてばまた走りだすのだが、この日は違った。
目の前に見える杉の木の根元の土から小さい四角い箱が顔をだしていた。
「なんだこれ。」
そっと手に取り土をはらった。
(タイムカプセルかなんかかな?)
かってに開けてはダメだろうと思いながらも手はしっかりとフタにのびていた。
中にはさらに小さい鍵のかかった箱と手紙が入っていた。
俺はそっと手紙を開いた。
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この手紙を見れたと
いうことは君も僕達
の仲間だろう。
綾紀 俊介を探して
この箱を渡してくれ
頼む。
俺は生きてこれを
届けれそうにない。
全ては君にかかっている。
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……!!!!!
「綾紀 俊介って…親父!?なんだよコレ…」
俺は周りを見渡し誰もいない事を確認して
箱を持って家まで全速力で走って帰った。