フェンス

…………ハッ!!

(今何時だ?)

俺は時計をみた。

なんだ…まだ5分しかたってない。

ホッとして携帯に手をやった。

が……携帯の画面には眠りについたはずの日付けより2日もあとの日付けが記されていた。

『俺,2日も寝てたのか?』

苦笑いしかでてこない。


ブゥゥン…ブゥゥン…
携帯のバイブがなった。

『はい。』

『裕!!!何回かけたと思ってんだ!まったく。明日結果発表だから皆で仮お別れ会するから駅前のファミレス集合ね~』

『え…?』

プッ…ツーツーツー

『真奈…言うことだけ言って切りやがった。………まぁいいか。』

俺はシャワーを浴びて準備をして駅前のファミレスに向かった。

沢山考えることがあってうまく頭が回らない。

一昨日の手紙と箱は一体なんなのか?

真優と涼には本当にもう会えなくなるのか?

会えなくなるなら気持ちは伝えるべきなのか?

はぁ―…

考えても考えても切りがないな。

そうこうしてる間にファミレスについた。

すると、真優が駆け寄ってくる。

『裕君!!』

『真優…なんか久しぶり。』

『テストの日は本当に素っ気無い態度でごめんなさい…。緊張してて……』

『わかってるよ!気にしなくていいから。』

真優が笑う。

つられて裕も笑顔になった。

『お二人さん。何ニヤニヤしてんの♪』

涼がちゃかすように割ってはいる。

『してねーし(笑)』

『おーい!皆きてるー!!』

真奈もみんなの元へ駆け寄ってきた。

『きてるよー!!』

『じゃあ中はいろっか!!』

4人はファミレスに入りいつもどおりワイワイ盛り上がった。

『明日どんな結果がでても私達4人は一生親友だって事を誓いまーす!!』

急に真奈が立ち上がり叫びだした。

手にはがっちりビール瓶を握っていた。

皆も笑いながら返答する。

『誓いまーす!!』

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