フェンス
呟く俺に親父が答える。
『そうだ。裕、好きな形を想像してみろ。どんな形にも変形できるはずだ。』
『…うん。……わかった。』
俺はひとまず自分の姿を想像してみる。
スゥッー…
銀色のボールは変色しながら俺の形を作っていく。
『…出来た。』
『よし、じゃあその別館から出て本部の最上階までいくんだ。時間がない。もう初期化は始まっているぞ。』
『了解。』
全面ガラス張りのショーケースのような部屋を出るとそこには…兵器が暴走したとでも思っているのだろうか…震えながら机の下に隠れている研究者が数名いた。