フェンス
「ぶぇっくしゅん…さみ~」

「涼!おっさんみたい(笑)」

「うるせ―(笑)」

この2人は相変わらず仲が良い。

校舎の裏で2人で雪合戦をしている。

見て居て微笑ましい。

俺と真優は高みの見物。

「よくこんな寒い日に雪なんて触れるよな。」

「凄いよね!私は寒いの苦手だから…絶対無理だよ(笑)」

マフラーにニット帽…
可愛いピンクの手袋にコートを羽織った完全防備の真優がそう言う。

思わず少し笑ってしまった。

「そんだけ着てたら暑いだろ(笑)」

「え―まだまだ全然寒いよぉ。」


真優のほっぺたが丸く赤くなっている。

「…可愛い。」

無意識にボソッと呟いた。

ハッと我にかえり俺の顔が真っ赤になっていくのがわかった。

でも真優には聞こえてなかったようだ。

…ホッとした。

< 5 / 238 >

この作品をシェア

pagetop