フェンス
学校につき教室に入る。
いつもと違う雰囲気なのが伝わってくる。
俺はゆっくりと鞄をおろし自分の席についた。
周りを見渡すとみんな気持ち悪いぐらいに必死に勉強に取り組んでいる。
ガタンッ―…
後ろに涼が座る。
「おっはぁ!今日も元気かい!?」
涼はこんな日でも元気だ。
「あぁ…まぁまぁ?」
俺は少し苦笑いを浮かべる。
「緊張してんのかよ!大丈夫だよ。」
涼のほうが人一倍やばいのに涼は俺を応援した。
ホントこいつは度胸のあるやつだ。
周りの空気に飲み込まれそうになってた俺は涼のおどけた一言で我に返った。
「おはよーう。」
真奈も登校してきた。
「おはよう。真優は?」
「あんたいっつも真優の事ばっかだね。」
真奈がニヤニヤしながら近づいてくる。
「そんなんじゃねぇよ!」
そんな会話をしていると真優も教室に入ってきた。
ただ静かに自分の席につきいつものようにこっちに駆け寄ってはこなかった。
「真優緊張してんのかな?」
「まぁ仕方ねぇよ。」
涼と真奈は真優のほうを見ながらそう言った。
「そうだな…」
そして最後に担任がプリントの束を抱えてゆっくりと教室に入ってきた。