オバケの駐在所
和傘の大胆な行動に
少し呆然としてしまったが
横にいたおまわりさんは
ビニール傘を差して
歩きながら
和傘の方へと
向かって行っていた。
道の真ん中で
背を曲げて俯く和傘。
その隣まで行くと
和傘の上に傘を差して
あげていた。
傘に傘を差す
少しヘンテコな図だったが
何故か私が
切なくなってきてしまう。
…ああ、
立ち直れるだろーか。
傘よ……。
やがて2人が
交番に戻ってくると
ストーブの前で
おまわりさんは
手を擦りながら
暖をとりはじめた。
気になる和傘のほうは
少し離れた所で
体をひねって左右に振り
バサバサと音をたてて
水を弾く。
「あー、カッコ悪い。
人のために
頑張っちゃってさ。
つい昔のクセで
雨が降ると
はりきっちゃう。
お化けはお化けらしく
孤独でいるのが
お似合いか。」
少し呆然としてしまったが
横にいたおまわりさんは
ビニール傘を差して
歩きながら
和傘の方へと
向かって行っていた。
道の真ん中で
背を曲げて俯く和傘。
その隣まで行くと
和傘の上に傘を差して
あげていた。
傘に傘を差す
少しヘンテコな図だったが
何故か私が
切なくなってきてしまう。
…ああ、
立ち直れるだろーか。
傘よ……。
やがて2人が
交番に戻ってくると
ストーブの前で
おまわりさんは
手を擦りながら
暖をとりはじめた。
気になる和傘のほうは
少し離れた所で
体をひねって左右に振り
バサバサと音をたてて
水を弾く。
「あー、カッコ悪い。
人のために
頑張っちゃってさ。
つい昔のクセで
雨が降ると
はりきっちゃう。
お化けはお化けらしく
孤独でいるのが
お似合いか。」