オバケの駐在所
「あー、すっかり
冷めちまったなぁ。」
そう言うと
おまわりさんは
奥の部屋から
温めなおしたコーヒーと
トーストを持ってきて、
ピーナッツバターを
たっぷりトーストに
塗りたくり
それを頬張りながら
新聞を読み始めた。
窓を揺らしていた
吹きつける強い風は
先ほどより
大分穏やかになり
雨もまた落ち着きを
取り戻してきた。
住宅街に囲まれた
辺りの道にも通学路なのか
登校する学生の姿で
賑わうようになり
戸を一枚隔てた
この部屋の空間とは違って
心なしか忙しなく
感じる。
傘……落ち込んでるかなぁ。
ストーブの炎がたぎる音と
新聞のページを
めくる音を聞きながら
私はふと思う。
そんな時、外の世界を
ぼんやりと見ていると、
女の子が
入り口のガラスから
顔を覗かせ
中の様子を
うかがっているのに
気づいた。
どうやらまた1人
客人が来たようで
おまわりさんは
その女の子と目が合うと
新聞を閉じて
それに挟まっていた
パンかすを
床にこぼさないように
ゴミ箱の上で
軽く揺すって落とす。
冷めちまったなぁ。」
そう言うと
おまわりさんは
奥の部屋から
温めなおしたコーヒーと
トーストを持ってきて、
ピーナッツバターを
たっぷりトーストに
塗りたくり
それを頬張りながら
新聞を読み始めた。
窓を揺らしていた
吹きつける強い風は
先ほどより
大分穏やかになり
雨もまた落ち着きを
取り戻してきた。
住宅街に囲まれた
辺りの道にも通学路なのか
登校する学生の姿で
賑わうようになり
戸を一枚隔てた
この部屋の空間とは違って
心なしか忙しなく
感じる。
傘……落ち込んでるかなぁ。
ストーブの炎がたぎる音と
新聞のページを
めくる音を聞きながら
私はふと思う。
そんな時、外の世界を
ぼんやりと見ていると、
女の子が
入り口のガラスから
顔を覗かせ
中の様子を
うかがっているのに
気づいた。
どうやらまた1人
客人が来たようで
おまわりさんは
その女の子と目が合うと
新聞を閉じて
それに挟まっていた
パンかすを
床にこぼさないように
ゴミ箱の上で
軽く揺すって落とす。