オバケの駐在所
「おはよーございます。」
戸を半分開けた状態で
中には入らず
明るく
挨拶してくる女の子。
「おう、なつみちゃん。
どーした朝っぱらから。」
「あのーいきなり
図々しい
お願いなんですけど
……傘、貸して
もらえませんか?
ほら!引っ越しで
ドタバタしてたから
買うの
忘れてたんだよねぇ……。」
顔の前で手の平を
合わせると
少し上目づかいで
申し訳なさそうに言う。
ちょっと真新しめの
ネイビーブルーの
ブレザーは
まだ水を弾くのか
服の上に数滴の
雨が乗っかっていた。
「惜しかったなぁ。
もーちょい早ければ
立派な番傘が
あったんだけど……。」
すると戸に隠れて
見えなかったが
女の子が持っていた
1つの和傘が
ひょっこりと顔をだす。
「番傘?
私持ってるよ。
さっきいきなり
飛んできてさぁ!
びっくりしたし!
でもこの子
骨が折れてるみたいで
使わなかったけどね。」
それはやはり
先ほどの和傘で
てっきり1人で寂しげに
雨に打たれているもんだと
思ったが、
呑気な顔で
こちらに向かって
手を上げた。
「よっ。」
戸を半分開けた状態で
中には入らず
明るく
挨拶してくる女の子。
「おう、なつみちゃん。
どーした朝っぱらから。」
「あのーいきなり
図々しい
お願いなんですけど
……傘、貸して
もらえませんか?
ほら!引っ越しで
ドタバタしてたから
買うの
忘れてたんだよねぇ……。」
顔の前で手の平を
合わせると
少し上目づかいで
申し訳なさそうに言う。
ちょっと真新しめの
ネイビーブルーの
ブレザーは
まだ水を弾くのか
服の上に数滴の
雨が乗っかっていた。
「惜しかったなぁ。
もーちょい早ければ
立派な番傘が
あったんだけど……。」
すると戸に隠れて
見えなかったが
女の子が持っていた
1つの和傘が
ひょっこりと顔をだす。
「番傘?
私持ってるよ。
さっきいきなり
飛んできてさぁ!
びっくりしたし!
でもこの子
骨が折れてるみたいで
使わなかったけどね。」
それはやはり
先ほどの和傘で
てっきり1人で寂しげに
雨に打たれているもんだと
思ったが、
呑気な顔で
こちらに向かって
手を上げた。
「よっ。」