オバケの駐在所
ウチの学校の野球部は
それなりに上手な人が
集まっていると思う。
練習もしっかりしているし
連携プレーや
監督の指摘も的確で
申し分ないと思った。
まぁ高校生ともなると
これくらいのチームは
ざらにあるのかも
しれないが。
だが強豪校になるためには
無くてはならない
ものがある。
それはスターの存在。
私はベンチの隣にある
投球練習場にいる2人に
目を移した。
ブルペンは1つ。
他のバッテリーは
校庭の隅で
おおよその距離を計って
投げている。
……あそこにいるって事は
エースは本当なんだ。
「迷惑してんだよね。
他の人達に示しが
つかないってゆーかさ。」
声がしたほうを振り向くと
そこにいたのは
ジャージの袖をまくり
メガネを取って
髪の毛を全部
上でまとめ直した
バカヤロウと叫んだ張本人。
胸についている
名前の刺繍には
『志野』と書かれていた。
「……昔は
すごかったんでしょ
あの2人。
いつから調子
悪くなったの?」
相変わらずの
弧を描いた投球は
悪い言い方で
小便カーブ。
そこからは過去の栄光を
微塵も感じられない。
それなりに上手な人が
集まっていると思う。
練習もしっかりしているし
連携プレーや
監督の指摘も的確で
申し分ないと思った。
まぁ高校生ともなると
これくらいのチームは
ざらにあるのかも
しれないが。
だが強豪校になるためには
無くてはならない
ものがある。
それはスターの存在。
私はベンチの隣にある
投球練習場にいる2人に
目を移した。
ブルペンは1つ。
他のバッテリーは
校庭の隅で
おおよその距離を計って
投げている。
……あそこにいるって事は
エースは本当なんだ。
「迷惑してんだよね。
他の人達に示しが
つかないってゆーかさ。」
声がしたほうを振り向くと
そこにいたのは
ジャージの袖をまくり
メガネを取って
髪の毛を全部
上でまとめ直した
バカヤロウと叫んだ張本人。
胸についている
名前の刺繍には
『志野』と書かれていた。
「……昔は
すごかったんでしょ
あの2人。
いつから調子
悪くなったの?」
相変わらずの
弧を描いた投球は
悪い言い方で
小便カーブ。
そこからは過去の栄光を
微塵も感じられない。