オバケの駐在所
それを見てた私達は
呆気にとられ
口をOの字にして
湧き上がりながら
みんな思い思いに
声をかける。

私なんかは
目を点にする始末。

「すげぇじゃん、修二!」

「肩なおったのかよ!?」

……すご。

「エースは
そうでなきゃな!」

と背中を叩く志野ちゃん。
そして修二君は
晃君の前に立つと
目を狐のように
尖らせるのであった。

「修二、悪かった……。
俺はお前から
大事な物を
奪ってしまった。
タマを好きになって
お前に嫉妬して、
気持ちを
抑えられなくなって
悪魔の手を
借りてしまったんだ。
そして危うく
タマさえも
殺してしまう所だった。

俺は……、
何がしたかったのか……。」

その目に溜まるのは
後悔した分の
いっぱいの涙。

ずっとずっと悩んでいたに
違いない。
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