オバケの駐在所
「アホかぁ。
ったく人間の形をしてる
妖怪はこれだからぁ。
愛だの恋だの
うつつをぬかす奴が
多いんだ。」
「そんな事ありません。
ぬー様にも優しい所が
おありですよ。
私は知っていますから。
そうだ!
この前、人間が防水性の
デジカメなる物を
湖に落として
いったんです。
記念に3人で
写りましょうよ。」
「亀ぇ?」と
聞き返す間もなく
腕を高く伸ばして
レンズをこちらに向けると
半ば強引に
シャッターを押す女。
その姿はさながら
女子高生のようで
なんとも言えない
手際の良さ。
「げぇぇ、
写真の事じゃねぇか。
魂が抜ける!
やめろアホんだらぁ!」
「ふふふ、
もう撮ってしまいましたよ。
ほら写った、見てください。
私達まるで家族のようでは
ありませんか。」
カメラに付いている
液晶の画面には
影ができた
おぞましい化け物が
赤ん坊を抱え
輪郭のはっきりしない
ぼやけた女が
ピースしているのが
写っている。
記念と言っていたが
どう見ても
オバケが赤子を
人里からさらってきて
恐怖の晩餐会が始まる前に
1枚撮ったようにしか
見えないが。
ったく人間の形をしてる
妖怪はこれだからぁ。
愛だの恋だの
うつつをぬかす奴が
多いんだ。」
「そんな事ありません。
ぬー様にも優しい所が
おありですよ。
私は知っていますから。
そうだ!
この前、人間が防水性の
デジカメなる物を
湖に落として
いったんです。
記念に3人で
写りましょうよ。」
「亀ぇ?」と
聞き返す間もなく
腕を高く伸ばして
レンズをこちらに向けると
半ば強引に
シャッターを押す女。
その姿はさながら
女子高生のようで
なんとも言えない
手際の良さ。
「げぇぇ、
写真の事じゃねぇか。
魂が抜ける!
やめろアホんだらぁ!」
「ふふふ、
もう撮ってしまいましたよ。
ほら写った、見てください。
私達まるで家族のようでは
ありませんか。」
カメラに付いている
液晶の画面には
影ができた
おぞましい化け物が
赤ん坊を抱え
輪郭のはっきりしない
ぼやけた女が
ピースしているのが
写っている。
記念と言っていたが
どう見ても
オバケが赤子を
人里からさらってきて
恐怖の晩餐会が始まる前に
1枚撮ったようにしか
見えないが。