オバケの駐在所
「気に食わんなぁ……。」
腕に力を込めて
ゆっくりと上げてみる。
挟まっていた壁の
大きなコンクリート片が
また1つ湖へと
大きな音を立てて
崩れ落ちた。
「ぬぅ…う…う…!」
1つ、また1つと
体を動かす度に
崩れる瓦礫。
そして鈍い体にムチを打ち
空を飛ぼうと
思いきって
ジャンプしてみたが
気持ちとは逆に
中途半端にしか浮かばない。
宙を蹴る足もてんで
言うことを聞かず
ゆっくり風船のように
湖へ下降していく。
雲の高さは
およそ東京タワー
ほどであろうか。
その少し下で
彼らは戦っていた。
鬼は柱となり
醜く蠢いていて、
その異様な光景に
気づいたのか
ダムの中橋を渡る途中で
自動車を止め指をさして
魅入る人間達。
腕に力を込めて
ゆっくりと上げてみる。
挟まっていた壁の
大きなコンクリート片が
また1つ湖へと
大きな音を立てて
崩れ落ちた。
「ぬぅ…う…う…!」
1つ、また1つと
体を動かす度に
崩れる瓦礫。
そして鈍い体にムチを打ち
空を飛ぼうと
思いきって
ジャンプしてみたが
気持ちとは逆に
中途半端にしか浮かばない。
宙を蹴る足もてんで
言うことを聞かず
ゆっくり風船のように
湖へ下降していく。
雲の高さは
およそ東京タワー
ほどであろうか。
その少し下で
彼らは戦っていた。
鬼は柱となり
醜く蠢いていて、
その異様な光景に
気づいたのか
ダムの中橋を渡る途中で
自動車を止め指をさして
魅入る人間達。