オバケの駐在所
……でもまぁ、いいか。
とりたて予定もないし。
それに家にいれば
もしかすると、
来てくれる
かもしれない。

賢司の不安げな顔を
浮かべる。

今ごろ
心配してるかな。

ふとベッドの脇にある
サイドボードに
目をやった。

「あら?
なにこれ?」

そこにあるはずの
写真立て。

賢司と腕を組んだ
一番お気に入りの写真が
額縁と共に
床に投げ出されていた。

なんで……?

写真立てのガラスの
部分が割れて
散らばっている。

あれ?私がやった…のか?

脳裏によぎるのは
それを叩きつけている
私。
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