オバケの駐在所
「さっきはよくぞ
舐めた態度を
とってくれたなぁ小僧。
ほれ、その鉄砲を
打ったらどうだ?
もしかするとわしの体に
鉛を食い込ませる事が
できるやもしれんぞ。」

「……やれやれ。
ただ物を
尋ねただけでしょーが。」

そう言いながら
拳銃をこちらに構え
トリガーを弾き
鉛の玉を発射。

その玉はわしの後ろから
襲いかかろうとしてきた
餓鬼の額に当たり、
餓鬼は血を噴き出して
そのまま
奈落の底へ落ちていった。

……頂上にいる
餓鬼が一発とはな。

「恐ろしい奴だ。
お前は人じゃないな?」

警官は火器の先に
揺らめく硝煙を
口で軽く吹いてから
もう1度銃口を
こちらに向けた。
今度は間違いなく
わしの脳天を
狙ってるのがわかる。

「俺は人間だよ。
弱っちくて情にもろい
ただのお巡りさんだ。
ちょっと変わってるだけさ。

さぁ、千秋楽だ。
挨拶はいらねぇよな。」
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